境界知能や軽度知的障害だと物の片付けや掃除をするのが苦手な傾向があり、部屋がゴミであふれてしまう事がよくあります。
例えば発達障害の一つのADHDの場合、興味や新しい刺激に引き付けられやすく、長時間覚えていられる記憶力が弱いためゴミ箱に入れるという習慣が身につかなかったりします。
さらにゴミ捨てに行こうとしても収集日やゴミの分別がわからず、何の予備知識がないまま捨てに行ったら近隣の住人からごみの分別がなっていないと注意され、これがきっかけでゴミを捨てることが億劫になりやらなくなってしまう可能性があります。
境界知能だと叱られる事への拒否反応が強いので、なおさらそうなるのかもしれません。
この記事では、境界知能が片付けがうまく出来ない原因や改善ポイントをまとめてあります。
何故片付けがうまくいかないのか?
ごみの捨て方が分からない
自治体によってゴミ捨てのルールが違っていて、これはナニごみとして捨てればいいのか悩むことが多いと思います。
例えば空き瓶を捨てる場合、飲み物の瓶だと資源ゴミですが、化粧品の方は燃えないゴミとして捨てるというルールがあり、これを間違えると近隣の住人から苦情を言われるケースもあったりします。
さらに引っ越したをした時、ゴミ捨てのルールが違っている事に気付かないままゴミ捨てをすると、同じごみでも実際に捨てるものが違う事があり、意図せずルールを破ってしまい苦情を言われる悪循環に陥る危険があります。
境界知能はルール変更に戸惑いを感じどう対処すればいいのかわからず混乱することが比較的多いので、ごみの捨て方の定義と行動パターンに狂いが生じると捨てる気がなくなる傾向が強いです。
①ゴミ捨てアプリや自治体マニュアルを活用する
最近の自治体はゴミ捨てアプリを出していて、これで分別の悩みが解決できたという意見が多くあります。
他にも役所が発行している自治体マニュアルにはゴミ分別の説明も書かれているので、引越しなどをした後に転入届を出すとこのマニュアルが支給されます。
ゴミの分別を調べるときはアプリやマニュアルを利用するのが近道だと思います。
②ゴミ収集の窓口に問い合わせる
アプリやマニュアルを使っても捨てるいいのかわからない場合は、自治体の窓口に問い合わせをして正しい捨て方を聞いた方が確実です。
電話が苦手でしたら、問い合わせフォームで聞く手段もあります。
物をどこに置いたか忘れてしまう
家の中にあるのは確かだけど、どれだけ探しても見つからないなんて事が日常ではよくあると思います。
例としてパスポートを引き出しの中に入れたから、中を開けたら、書類がぐちゃぐちゃに入っていて何があるのかさっぱりわからなくなり探すあまり余計に散らかしてしまう後味の悪い結果がよくあります。
原因は置き場所を決めていない、物をしまう習慣が身につけていないため、物を最後に使った人が境界知能や発達障害だと、使った物の場所をその都度覚えておくのは難しく部屋を保つことができなくなるからです。
これでは片付けや整理整頓の意識が薄れるのは無理もないと思います。
部屋のきれいに保つには物の住所(しまう場所)を決める、大きなゴミ箱を自分が座る場所の隣に設置すれば片付けがうまくいきやすくなります。
ただし、これは普通の人の事例で境界知能にはもう少し念入りな工夫が必要になります。
①物をしまう住所を決める
とりあえず一旦ここに入れるを防ぐには、必ずここに戻す習慣と物の表札が書かれた住所を決めなければなりません。
例えば脱衣所やリビングに引き出しが多めの収納ケースを設置して、引き出し一個ずつに大きな紙(ラベル)に何を収納するのか書いて張ります。
比較的自身が最も長い居る部屋に住所が書かれた収納ケースを設置しそこに戻す習慣を身に着けることが物の紛失を防ぐカギとなります。
②くつろぎスペースの両脇に一時置きの箱とゴミ箱一個ずつを設置する
くつろぎスペースとはソファーやこたつのある場所で、ここで休憩すると必然的に物が集まりやすくなります。
ここでは一時置きの箱とゴミ場を両脇に設置することを意識してください。
何故なら、くつろぎスペースは色々なものがごっちゃになりやすいため、そこで発生した物を全部ゴミとして処理すると実は大事な物だった落ちがあったりします。
明らかに捨てても問題ない物は別として、何か判断に困る物だったら一時置きの箱に避難させます。
くつろぎスペースを離れる時に箱の中身を点検して、必要な物だったら①の住所が書かれてある札付きの箱や収納ケースなどに入れるようにしてください。
③重要な物にはキーファインダーで呼ばせる
①②の方法をやっても物を紛失したり、よく探したりすることがあれば特に大事な物にはキーファインダーというツールを使うのをおススメします。
このツールは紛失防止タグが複数あり、リモコンボタンを押せばそれに呼応してタグからアラーム音が鳴り、物の位置を教えてくれます。
自分から探すのではなく、物が位置を知らせてくれれば探す苦労も大幅に減りますので、このように音を鳴らしてでも教えてくれるツールを活用しましょう。
捨てる物が決められない
物がたまってくるといらなくなった物がそれなりに発生しますが、多すぎるとどれを捨てればいいのか判断に迷うかもしれません。
家中から捨てる物を念入りを決める時は、同じ役割の物をまとめたあとに愛着の低い物を決めて捨てます。
例えば複数のロボットのおもちゃかき集めて、その中から不要と判断したものを間引きします。
この方法なら物を捨てた後の後悔とか罪悪感が若干軽くなる可能性があります。
まとめ
境界知能だと片付けが苦手で物をしまう習慣がなかったり、探し物が見つからずイライラする事がよくあります。
よくいる部屋に仮置き用の箱を複数設置する、またはキーファインダーの機能を利用して物を呼び出すなどの工夫をすれば片付けに関する困りごとが減らすことができます。