知的なハンディ抱えているとできる事に制約があり、現代社会は人口の大半を占める定型発達に合わせた構造になっている故か、定型発達者は苦手な事が少ないため、それに対して境界知能者はできない事が多く周りから好奇な目で見られることが多く、それが当事者の生きづらさに原因と思われます。
例えば「少年期」、「青年期」二つのカテゴリーに分けて出来ない事をリスト化すると下記のようになります。
少年期
- 教師の話しの内容が理解できないため、授業についていけない
- 黒板に書いてある図形・漢字の模写ができない
- 体育で跳び箱がうまく飛べず、鉄棒で逆上がりできない
- ほかの子供の気持ちが理解できず、意図せず不適切な発言をしてクラスメイトとの不和を生む
- 自分の感情表現が苦手
青年期
- プレゼンをする際、質問をされるとどう答えたらいいかわからず言葉に詰まる場合がある
- 上司の指示が理解できず、わかったふりをして結局は叱られる
- 同僚との雑談にも興味が出ず、親交を深めず距離をとる
- 電話での会話ができない
- 会計などですぐに計算ができない
- お客の要望をよく聞き間違えてしまい、意図せず不興を買う
- マニュアルに書かれていないことが起きると、取り乱ししやすい
- マルチタスクが苦手で、複数の業務を同時に処理できない
学生時代や就職した後、どれも共通してるのが勉強や運動が苦手、他者との意思疎通がうまくいかない、要領が悪く計算が苦手などの問題点です。
このような問題点は小学生2年生のころから次第に表に出てきて当事者もSOSを出しているつもりですが、上記の通りコミュニケーション能力に支障があるため、自分がなぜ苦しんでいるのか具体的に伝えられず、ちょっと変わった子と認識されたまま見過ごされるケースが非常に多くあります。
結果的に社会に上手く順応できず、最悪犯罪や闇バイトに手を出す、劣等感を抱いたまま引きこもりになる場合があります。
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ではどうするのか?
上記の問題点はできるだけ早めに早期発見し、改善する事が社会に順応する能力を育てることになります。
学校で勉強に励んでる場合や社会人になり仕事がうまくいかない場合、上記のような問題点にぶつかっている可能性がありますので、気づいたら早めに対策するべきかと思います。
- 障害者生活支援・児童発達支援センターで療育の相談をする
- 認知機能強化トレーニングなどの専門トレーニングをやってみる
- 得意なことがあればそれを極める、不得意なことは無理して克服しない
- 特性についてわかってくれる理解者を大事にする
- 市区町村の窓口で福祉サービスを受けられないか聞いてみる
- 境界知能に詳しい専門家から助言をもらう
境界知能について認知が広まり、その特性に関して理解されるようになってきているので自身が当事者だとしてもその特性と向き合い、専門家に治療の知識を聴くなどの行動をすれば自然とできる事の幅が広がるはずです。