知的障害
トゥッキーのプットブログ
読書感想

ブレイン・マネジメントをもう一度感想に書きます

以前、下記の記事には読書した本の感想を書いたことがありましたが、ちょっとあいまいでどこがよかったのかを鮮明に書いてなかったような気がします。

本をまた一から読んで、アンダーラインを引きそれをWordに書き出したので、再評価としてアウトプットしてみようと思います。

https://hatatsu-shogai.com/jinsei/912/?preview_id=912&preview_nonce=db7a0d9442&preview=true

印象に残ったのが、脳の前頭前野がつかさどる4つの機能とそれを鍛える方法です。                              この方法を実践すれば、知的・発達障害人の苦しみが軽減されると思いました。

前頭前野と4つの機能

4つの機能が高い人が頭のいい人と言われています。

  • ワーキングメモリー(記憶力)
  • 注意制御機能(注意力)
  • メタ認知(判断力)
  • No-Go 抑制機能(集中力)

ワーキングメモリー

短期記憶を含めた情報処理能力、記憶の検索機能を担いこれが機能してると、覚えたことを必要に応じて思い出せます。                                                  このメモリーが強い人は、難しい問題が起きた時に蓄積した経験や知識をうまく取り出し対処できる                                              反面、悪いと思い出したいときになかなか思い出せないこともあります。  

メモリーが弱い人は目標を達成する能力が低く、その原因は精神的な弱さではなく、脳の構造にあります。                人間は時間がたつと目的を忘れがちなことが多いです。                           対策としては、紙などに書いて目に付きやすい場所(壁や机)に貼り、それを見た時思い出す環境を作ります。

そうすることで、目標を思い出す回数を増やし、思い出す時間を増やすことによって、目標達成に取り組む仕組みにすることが大事です。

ワーキングメモリーが発達すると、「目標を書いた紙」が無くても常に目標を頭の中に置いてあり素早く目標を達成するための行動に移れます。

しかし、苦労するのはこれだけではありません。

ワーキングメモリーが弱いと様々な問題と直面することになるのです。

反芻

ワーキングメモリーが弱い人で最も苦労することになる現象で、反芻が作用するとこのような現象を引き起こします

  • やるべきことに集中できない
  • 会話がうまくできず、メンタルに不調を起こす

さらに反芻は、過去の失敗体験(トラウマ)などのネガティブな記憶を、罪悪感や恐怖といった感情が伴って思い出させ、何度も繰り返し脳とメンタルの健康状態を悪化させます。

ツイッターやヤフーニュースのコメントで、ネガティブな情報を見ると誰もが自分のことにあてはめることがあるのではないでしょうか?                                      そのとき人は不安や恐怖のあまり、脳の暴走を招き結果的に体調が悪くなり、むやみに疲れさせてしまします。

暴走を抑えるには脳を自分で管理し、それにはワーキングメモリーを鍛えるしかないのです。

注意制御機能

何かに注意を向ける際のコントロール機能で、例えば英語や数学などの勉強をするとき、自然とテキストに注意が向きます。                                              また、人と会話する時に相手の表情や言葉に注意を向けることも含まれます。

注意制御機能が弱いと、ネガティブ思考が強くなり反芻を繰り返しメンタルが悪化する            制御機能には3つの特徴があります。

  1. 注意の集中
  2. 注意の分散
  3. 注意の切り替え

①                                                    注意制御機能が強いと、集中力が高まり「30分間、勉強しているテキストに注意を向け続けます」

②                                                   複数の目標に注意をバランスよく配分(分散)させます。                           友達と彼女と映画行く予定をしていたなら、そのことをちゃんと覚えておき、さらに勉強にも注意を向けます。 予定と勉強に適度に注意を向けて、外出の準備を始めます。                             

つまり「映画に行く予定」と、その時間まで「勉強をどこまでやるか」と意識し、予定と勉強を両立させるのです。                            

③                                                     勉強中に電話がかかって通話を終えた後に、気が付いたらスマホをいじりSNSやアプリに注意が向いているという現象があるはずです。                                                  スマホは簡単にネットを開いて検索できたり、暇つぶしにゲームができ、娯楽にはうってつけの端末ですから人間は娯楽に弱い傾向の強い人間です。

そうなると注意を切り替える難しく、気が付いたら勉強も予定も忘れていたということがということがよくあります。

勉強している時には「目標を書いた紙」を身に見えやすい場所に置き電話が終わったらすぐにスマホは目の届かない場所に置き電源を切った方がいいかもしれません。

そうすれば注意力も切り替える力も身につくでしょう

メタ認知                                              自分が置かれている状況を客観視する「気づき」の力

自分を客観視すれば、状況把握や判断力も高くなり問題点に気づくことができます。逆に悪いとネガティブ思考のままで、反芻を繰りかえす羽目になります。                                            メタ認知がしっかり発動されれば、人生は確実に楽といわれています。

No-Go 抑制機能                                           今やるべきこと以外に何かをやりたいという欲求が出てきたとしても、それを抑え込んで、今やるべきことをやれる能力

この機能が強いと 目先の欲求に流されずに長期的な視点で努力を続けられるようなります。

まずはワーキングメモリーを鍛え、反芻を抑えた方がいいかもしれない

本には前頭前野を鍛えられるトレーニングがいくつか載っていますが、特に注目したのが「反芻」と「ワーキングメモリー」でした。

メモリは脳内のワークスペース(作業机)ともいえ、これが広くないと脳内情報処理がまともに機能しないのだと思います。                                                

さらに、自分にとっての悪い記憶であるトラウマだけが残り、それが反芻となって自身苦しめてしまうのでしょう。                                                  精神障害者が抱える生き辛さは、反芻がたびたび発生しているのが原因なのかもしれません。

反芻を抑えるテクニックとして、「タッピング」というものが書かれていました。

過去のトラウマがよみがえったら、両足の太ももを交互に手でパンパンと叩くのです。                             これにはトラウマを思い出す脳内の処理と、太ももをたたく脳内の処理が同時発生し、              結果、トラウマを思い出す時に脳が別の情報処理ををしてくれることで、別の感情を伴わさせ嫌な記憶の情報処理を邪魔してくれます。

メモリを鍛える身近なトレーニング方法は

  • 1日、1時間以上の軽い有酸素運動
  • 6時間以上の睡眠(人によって必要な睡眠は異なる)
  • タンパク質、ビタミン、DHAを多量に含んだ食事をとる(ご飯やパン、揚げ物は減らす)
  • アンダーラインしていきながら読書し、ラインに引いた個所に来なる単語があったら逆復唱してみる(例 おおみや⇒やみおお)

実のところワーキングメモリーを鍛えれば、他の機能も向上します。

何故なら記憶のワークスペースが広くなるほどより多くの知識を脳内にためることができ、連動して注意力や集中力も自然と上がっていくからです。

もちろん他の機能を鍛えるトレーニングもありますが、まずワーキングメモリーを少しずつ向上させ、それを阻害する反芻をタッピングなどで抑えながらトレーニングを実践するのが確実かもしれません。

脳の機能を高めたい方にはおススメの本だと思います。