福祉の世界では障がい受容に力が入れられ障害を受け入れ、周囲に理解してもらう支援が広まってきています。
生きづらい原因である知的障害などを治したいと考える方もおり、ノーベル賞作家パールバックの娘さんは重度の知的障害を持っていたらしいですが、ある療法を実践する事で健常者として生活できるようになったという実体験もあるようです。
知的障害は治りますか?の感想や治るとどうなるのかを簡単に説明しようと思います。
1章 知的障害に関して改めて考えてみましょう
2章 未来への希望を親子で養う
3章 神経発達の目詰まりを取る
付録エッセイ 医療が発達障害を治せないのはなぜか?
知的障害とは何か?
認知発達が遅れて文字や言葉を使って生きる力が弱く、IQ(知能指数)が70を下回っています。 またIQ71~85の人は境界知能と言われ、知的障害と同様ハンディを持っていて、他人の話を理解できない弊害があります。
実は知的障害の診断って、結構おおざっぱ
IQを計る検査には2種類あり、ウェクスラー検査と田中ビネー式検査があります。
この検査の結果を見て知的障害の可能性があると言われますが、なぜ障害があるのかその原因まではわからず、何故か一生治らないと言われます。
IQ検査で測定できる領域は狭く、社会で生きる力は検査する事が出来ないので、実際にIQが高いから生きやすいという話はあまりないようです。
もし治ると
治るという事は知性が発達しIQが上がりますが、前述した通り社会で生きる力が上がるとは限らず、IQを上げる事に意味はないと言えます。
社会で生きる力とは、コミュニケーション能力や問題解決力などがありこれらは汎用性の高くIQに関係なく誰でも伸ばすことができます。
障害を伸ばすというよりも一人ひとりの伸ばせる能力を上げるのが大切だと私は感じました。
療法にはファンタジーが効果的
信じられないかもしれませんが、ファンタジー(幻想的要素)には過去・現在・未来をつなげる力を持っています。
例えば映画やアニメには世界観にのめりこむ、ストーリーに感動する事があると強い共感を覚え、他人を思いやる力=コミュニケーション能力を上げる事につながります。
そのためファンタジーを含んだ遊びは、社会に生きる力を底上げしてくれる良い療法にもなるのです。
ファンタジーのある遊び
- 小説や実体験の深いビジネス書を読書する
- 映画鑑賞のストーリーを考察
- キャラクターになりきった、ごっこ遊び
- 物語の深いRPGゲームをプレイする(やりすぎには注意)
まとめ
知的障害は治りますか?には障害が治ったという方を見てきた心理士の視点から、実体験のあるエピソードが載せれています。
予め障害に関する知識を知っておかないと理解しずらいと思うので、上級者向きの本になります。
知的障害について深く知りたい、治った(改善された)話しに興味がある方は一読する価値があると思います。